イノベーション (innovation) は技術革新を意味するだけでなく、技術革新を伴わずに新たな価値をもたらす新結合も意味します。野中郁次郎が言うようにイノベーションは知識創造です。多くの技術革新は発明 (invention) として発見されるわけですが、イノベーションは発明を伴う必要がありません。ある種のイノベーションには基礎研究が必要ないのです。ここにスタートアップにとっての機会があります。 スタートアップには大企業のような基礎研究ができません。真っ向から技術革新で挑もうとしても勝ち目は薄いのが普通です。そこで破壊的イノベーションを目指すことがスタートアップにとって有力な戦略になります。破壊的イノベーションとは、性能が低く安価な製品によって新しい顧客や市場を開拓するものです。破壊的イノベーションは安価な製品で参入することによって文字通り既存市場を破壊します。大企業はその原理を分かっていても、なかなか上手く対応できません。この状況は「イノベーションのジレンマ」という有名な言葉で表現されます。 破壊的イノベーションはデザイン次第です。既存製品の改良ではなく、新たな価値を提案するわけですから、徹底したユーザー理解から始めなければなりません。ユーザーの不満を発見し、問題を発明し、それを安価な既存技術の組み合わせによって解決することが破壊的イノベーションです。そのための手法としてユーザー中心デザイン (UCD: User-Centered Design) や人間中心デザイン (HCD: Human-Centered Design) と呼ばれる手法が有効です。デザイン思考 (design thinking) によるイノベーションの可能性は無限です。 関連記事
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